Newsメニューにもどる
 
ヒトゲノム 「塩基配列」分析へ
遺伝子診断で予防薬を開発 経済産業省
 
 日米欧などで構成するヒトゲノム(全遺伝子情報)の国際共同チームと米国のバイオ企業が,ヒト
の遺伝子の数が約二万六千から四万個であることを突き止めたことを受け,経済産業省は,平成十三
年三月三日までに,遺伝子を構成する「塩基配列」の分析に取り組む方針を明らかにした。がんや痴
ほう症など特定の疾患にかかりやすいという個人差を高い精度で推定できる遺伝子診断を可能にし,
予防薬の開発に役立てていく考えだ。
 
 ヒトの遺伝子が生成するタンパク質の数は十万個程度と推定されており,これまでヒトの遺伝子の
数もタンパク質の数に対応した十万個程度と推定されていた。
 ところが,今回の共同チームの研究で,遺伝子の数が多くても四万個程度とわかったため,経済産
業省は「一つの遺伝子が三個程度のタンパク質を生成する」(生物化学産業課)と判断を変えた。
 同省や文部科学省などは平成十三年度から遺伝子によって作られるタンパク質がどのような機能を
果たすのかを解明する研究に取り組む。
 さらに遺伝子を構成する塩基がどのような配列の場合に特定のタンパク質を作りだし,それによっ
てがんや痴ほう症,糖尿病などを発症するのかを研究テーマに,配列の読み方や法則性を探ることに
した。
 こうした遺伝子の分析方法が成功すれば「がんや痴ほう症などの病気になる性向を高い確度で予知
でき,それを予防する酵素も開発しやすくなる」(経済産業省生物化学産業課)。ゲノム研究の分野
は国際競争が激しく,早めに研究に着手することが求められていた。
 経済産業省は十三年度に基礎的な分析作業を終え,十四年度に研究費を予算化していく方針だ。
 
平成13年(西暦2001年)3月4日(日)産経新聞
 
Newsメニューにもどる