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2001年 ヒットの予感 液晶テレビ「エアボード」
ワイアレス家中どこでも
 
 東京・秋葉原や大阪・日本橋の家電販売店を回ってみると,テレビ売り場とパソコン売り場の両方
に置いてある商品がある。ソニーが昨年(平成十二年)十二月一日に発売しS他インターネットも楽
しめる液晶テレビ「エアボード」だ。
 電源やアンテナ,電話線に接続した本体からバッテリーで動く重さ一・五キログラムの液晶モニタ
ー部分が切り離せる。無線で画像や音声,ネットデータがおよそ百メートルの距離まで届くので,一
軒家でもマンションでも家中どこでも持ち運べる。
 液晶画面に触れるだけで,リモコン感覚で電子メールの送受信やホームページへのアクセスもでき
る。寝そべって,ドラマを見ながら,同時に友人と電子メールでチャット(おしゃべり)することも
簡単だ。
 秋葉原の量販店,石丸電気の担当者は「お客さんの反応は上々」というように,出足は好調。液晶
パネルのサイズは10.2インチで,秋葉原での実売価格は十二万円台後半。すでに4万台以上が出
荷されているという。
 発売のきっかけはユニークだ。「家でトイレに座っていて,ここでもテレビやインターネットが簡
単に楽しめたらなあ,と思い付いた」と,ソニーの前田悟パーソナルITテレビ事業部長は笑う。
 面白い使い方もある。前田さんによれば,ニュースキャスターの木村太郎さんは,フジテレビのニ
ュース番組に出演する際,エアボードで放送画面をチェックしながら,必要なときにはすぐインター
ネットにアクセスし,ニュース解説のためのデータや情報検索もしているとい
う。
 テレビ放送ではデータ放送が加わった高画質のBS(放送衛星)デジタル放送が始まり,インター
ネットも常時接続の超高速・高帯域(ブロードバンド)通信時代への突入が目前に迫ってきた。テレ
ビとネットの融合は送り手の側としても「時間の問題」(フジテレビ)とみている。
 ソニーは(平成十三年)二月一日付けでエアボード専任販売チームを全国で百人配置する異例の態
勢を整えた。年配の人やパソコンに弱い女性などに「使いやすさ」をアピールするだけでなく,「テ
レビやインターネットとの新しい付き合い方を提案していく」(前田事業部長)と意気込んでいる。
 
家中どこでにいてもワイヤレスでテレビ視聴やネット接続がタッチパネル操作だけでできるソニーの
「エアボード」=東京・品川のソニー大崎西テクノロジーセンター
(記者:河崎真澄)
平成13年(西暦2001年)2月10日(土)産経新聞
 
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