桜井のイヅカ古墳 前方後円墳と判明
全長80メートル 箸墓に関連か 4世紀後半
 
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 桜井市箸中、箸中イイヅカ古墳(四世紀後半)は全長約八十メートルの中規模な前方後円墳だ
ったことが、県立橿原考古学研究所の電磁波を使った地中探査で二十二日までにわかった。同古
墳は倭(わ)の女王・卑弥呼の墓説のある箸墓古墳(三世紀後半)の西に近接していることから、
子孫など箸墓古墳に関連した被葬者とみられる。この時期の前方後円墳の存在は箸墓周辺ではこ
れまで知られておらず、箸墓を築造した勢力の変遷を考えるうえで重要な資料になる。
 二〇〇〇年十二月までに行われた二度の発掘調査で、壊された円形の墳丘(直径約五十メート
ル)を囲む周濠(しゅうごう)を南と北側で確認。だが、全体を発掘せず、円墳か前方後円墳の
後円部か不明だったため、地中探査で墳形、規模を確認することにした。
 十二か所で探査機から電磁波を発射、跳ね返るデータをもとに地下の様子を調べ、コンピュー
ターで解析した。
 その結果、北側のくびれ部、前方部の南側を確認。前方部の西側はあまり明確ではなかったが、
現在の地形と併せて判断、箸墓古墳と同様、前方部を西に向けた約八十メートルの前方後円墳と
判明した。前方部南側の周濠(深さ・推定一メートル)は幅が五−十メートルと異なっていたこ
とから馬てい形の周濠だった可能性が高い。このタイプの周濠は古墳時代中期(五世紀)以降に
一般化するため、過渡的な要素とみられる。
 河上邦彦・同研究所副所長の話「箸墓古墳周辺にはもう大きな古墳はないと考えてきたので、
驚きだ。地中探査は一定の有効性はあるが、詳細をはっきりさせるためには、いずれ発掘する必
要がある」
 
平成13年(西暦2001年)4月23日(月)読売新聞
 
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