新エネルギー@
開発進む太陽光発電 非常事態対応としても脚光
 
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 限りある化石燃料に代わり,二十一世紀のエネルギーとして注目される太陽光や風力発電などの新
エネルギー。各地の取り組みや国,企業の思惑など紹介し多角的見地から新エネルギーを取り上げる。
 
ゼロパーク
 
 夕暮れどき,大津の琵琶湖岸を歩いていると,クリスマスを思い出させるような「光の森」が見え
てくる。大津港から「なぎさ公園」一帯で開催中(平成13年8月13日まで)の環境イベント「なぎ
さエコらいふ21」のメーン会場の一つ「ゼロパーク」にともるイルミネーションツリーだ。
 琵琶湖の南北距離六十三キロメートルにちなみ六万三千個のライトを使った樹状イルミネーショ
ン。「光の森」は湖岸ばかりでなく,湖上にも十本立てられ,湖面にゆらゆらと光を映している。
 実はこのツリー,太陽光発電で発電した電力が使われている。会場には一台百二十枚のソーラーパ
ネルを使った太陽光発電システムが七台設置され,平均三十キロワットを発電している。
 このほか,二百キロワットの天然ガス燃料電池や風力発電も利用しており,一般の電力は基本的に
使っていない。
 
CO2削減
 
 太陽光発電は近年,その技術開発が急速に進み,一般家庭をはじめ広く利用されるようになってい
る。
 非常事態対応としても導入する施設が増えている。とくに阪神大震災のさい,電線が寸断され,公
共施設の電力がストップしたり,ガソリンスタンドで給油ができなくなるなどの問題が生じ,新エネ
ルギーシステムへの期待が高まった。
 「ゼロパーク」で使われているシステムも五つに分割し,トラックに積み込めるために,災害時に
も利用できるという。
 もちろん二酸化炭素など地球温暖化ガスを排出しないクリーンなエネルギーとしての注目度は高
い。
 滋賀県は環境教育として県立国際情報高校(栗東町)をはじめ,太陽光発電システムを順次導入す
る。試算では,これで年間3.5〜4トンの二酸化炭素削減ができるとしている。滋賀県環境政策課は
「石油にかわるクリーンエネルギーに対する理解を深めるための教材として活用してほしい」として
いる。
 
 進む研究
 
 四国電力(本社・高松市)は将来,各家庭に太陽電池パネルが設置され,既設の電力と併用される
ようになったときに備え,交流と直流の異なる二つの電源の切り替えによる課題や,各装置が適切に
作動するかについて研究中だ。
 松山市勝岡町の松山発電所跡地に太陽電池パネル約六千三百枚を使った太陽光発電システム研究設
備を設置。
 このほか,パネルの経年変化,耐久性についてもデータを収集しているが,同社は「太陽光発電は
各家庭に設備を置き,既存の電力を補う形で実用かされるだろう。かなり先のことになるだろうが,
それまでに準備を進め,慌てないようにしたい。」
 神戸市のNPO法人「コミュニティ・サポートセンター神戸」は来年二月をめどに電気自動車を東
灘区に走らせようと奮闘中。高齢者や障害者の外出に利用してもらう予定という。
 香川県でも,ため池数と日照時間という二つの「日本一」をエネルギー問題と結びつけ,同県長尾
町のため池に発電装置「そーら浮いた丸」を設置。発電したエネルギーの一部を使った噴水装置を設
けたほか,エネルギーをため池の水の浄化にも役立てている。
 
平成13年(西暦2001年)8月6日(月)産経新聞掲載
 
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