多角化でソニーと明暗 14年3月期見通し売上高逆転
業界の「情報化」象徴
 
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 ソニーは平成十四年三月期(今期)の連結業績で,売上高が初めて松下電器産業を上回る見通しと
なった。ソニーの七兆五千億円予想に対して,松下が(平成13年)十月三十日発表した売り上げ見
通しは六兆八千億円。主力であるAV(音響・映像)を軸に多角化を達成したソニーが「家電の王者」
を追い抜くことは,情報化の進展による電機業界の変質を象徴している。
 これでトップの日立製作所は揺るがないものの二位だった松下が三位に転落。ソニーが二位に浮上
した。
 ソニーが初の一兆円企業になった昭和五十六年に,松下の売上高は約三兆5千億円。当時のソニー
は「ウォークマン」の成功などでブランド力を確立してはいたが,それでも国内最大の販売網を持つ
松下は”遠い”ライバルだった。
 この格差は五年ほど前から詰り始める。松下は平成七年に米映画会社MCAの経営に失敗し,九年
には不採算の家庭用ゲーム機の製造を中止。多角化挫折と主力製品の低価格などで,売り上げは伸び
悩む。
 この間,ソニーは六年にゲーム機「プレイステーション」を,八年にはパソコン「バイオ」を発表。
米映画事業の再建にも成功し,世界的なIT(情報技術)不況が深刻となった今期も,これらの部門
が収益を下支えている。
 
平成13年(西暦2001年)10月31日(水)産経新聞掲載
 
 
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